CSPインタビュー

CSPインタビュー01

出会いは平成9年。ある調査研究のためのモデル事業所として
当社が選ばれたのがきっかけです。


当時、山田先生は「産業社会研究センター」の主任研究員という立場で、雇用促進事業団等の委託を受け、「中堅・中小企業」の経営課題と人材ニーズの関係を解明する調査研究に携わっておられました。
そのモデル事業所として、東京・大阪・名古屋の中小企業投資育成会社に支援を受けていた会社の中から、大阪代表の1社に「カネミツ」が選ばれ、東京で行われるグループ研修に参加することになり、その席で初めて面識を得、先生から与えられた“宿題”を基に様々なテーマをディスカッションする中で交流を深めていったわけです。
そうした経緯で、先生も当社のことを気にかけてくださり、度々「カネミツ」を訪ねて来られて、内情をよく把握しておられたということが、その後、「幹部研修」を皮切りに様々なコンサルティングをお願いするようになった大きな理由になりました。


先生は、現場に強く温かみのある理論家。
分野に関わらず困った時は常にお願いしています。


その当時から先生は誠実な方で、常にペースが変わらない。少し高いトーンで持続する。
もちろん、問題点ははっきり指摘するし、口から発することは理論的ですが、温かみがあって言葉に角がない。さらに聞き上手で、言わせ上手……先生にご指導いただいている議事録は先生流に全文をとるのですが、それを読めば「こいつ、またこんな事を言っている」「先生にこんなことまで言わせて」とか、社員の意識状況も含め研修の中身と進度が全て分かる。だから、とても信頼が持てるし、本当にお世話になっていると実感できるので、先生の得意分野が何か分からないまま、分野に関わらず、何でも困ったことがあったら連絡をとっている感じです。例えば、電算システムの立ち上げに苦慮していた際、業者と自社の間に立っていただいて、ウチの意向がうまく反映されるように調整役をお願いしたり……また、見かけによらず現場に強い人なので、ここ最近も改めて現場の意識改革ということで、営業技術本部の幹部研修をお願いしているのですが、何より先生が抱いている“カネミツ像”と私の間にズレがないのが大きい。一回事前に食事でもしながら話をすれば、そこで大体イメージをつかんで、直ぐにニーズを把握してもらえるので心強いですね。


お世話になった者同士が集まる「懇親会」。
15年近いお付き合いを経ても感謝の気持ちは変わりません。


少し話はそれますが、先生とのお付き合いは仕事上だけではありません。私を含めて15年前に「モデル事業所」としてグループ研修でお世話になり、それを成長の糧に現在も元気に頑張っている3社の社長や副社長3人が集まり、年1回くらいの間隔で先生を囲んで懇親会を開いているのですが、第1回は私の担当で神戸、2回目は九州に本社のある会社の社長さんの担当で福岡に集まりました。先生を交えた4名で、その会社の工場を見ながら昔話に花を咲かせたり、今後どうしましょうなんて話をしたり……業種は全く違うし、利害関係もない気軽な集まりですが、共通に抱いているのは山田先生に対する感謝の念。先生も変わらずバリバリ働いていらっしゃるし、そういう気持ちを何らかの形で示せたらなあ……という思いで続けており、次は大阪で開く予定です。


先生は第三者というより“2.5者”。
今後も社外取締役的な感覚で、お付き合いいただきたいですね。


先ほども言ったように、先生はよく当社の事を知っておられる。当社のメンバーも先生の事をよく知っている。だから今後も「知っているからお願いしやすい」という案件を選んでご指導を受けたいと思っています。企業が継続し成長を続ける限り、色々な形で問題は出てきますからね……もちろん内部で解決すべき問題もあるでしょうが、企業風土や長年の習慣は内部の力だけではなかなか変えられない。例えば、いま取り組んでいる“生産性向上”にしても、製品の不良率を低減するためには、コンサルティングの客観的な分析に基づいた対策づくりが必要です。現場に慣れている連中は「これが悪い」と、すぐに“犯人”を決めてしまうが、大体“誤認逮捕”になる。犯人は一人じゃなく大勢いる場合が多いですから、「絶対コレや!」とそこだけ直しても不良率は減らない。そんな時、先生は私たちの業界に特化せず「これも影響しているかもしれない。あれも問題じゃないか」と、一般論でちゃんと教えてくれる。
本来、コンサルタントは第三者のはずだが、長く当社を見守り、いつでも門戸を開いていてくださる山田先生は“第2.5者”くらいの感じ。これからも社外取締役的な感覚で「カネミツ」の改革・発展を側面から支え続けてほしいと願っています。


カンパニープロフィール

CSPインタビュー02

「投資育成」さんの紹介でお会いしたのは平成15年。
すぐに彼は「社員の意識調査」に乗り出した。


初めて山田さんにお会いしたのは、今から10年ほど前。その頃、当社は人事考課体系を変えたいと考えており、あるコンサルタントに依頼をかけていました。ところが、その対応があまりにお座なり。「もう、けっこうだ」と断り、大株主である「投資育成」さんに「誰かいい人をご存じないですか」と相談、直ぐに探してもらって、当時、産業社会研究センターの取締役を務めていた山田さんに来ていただいたわけです。
そこで早速「人事考課を変えたいのだが……」と相談した所、彼は「人事考課を変えると言っても、単に採点法を変えれば良いということではない。本質的に会社を良くするためにやるものだから、今、社員がどう思っているかを探りたい」と話し、「工場の人たちにインタビューをします」と言ってきた。


自分で考え、自分で動く。
そして全員で問題点を探り、全員で成果を求める。
それが山田さんの手法。


そして提言通り実施したところ、社内は“不満の塊”。工場は回らないし、人事は動かない。全社的に停滞している実態が明らかになり、「これでは人事考課体系を変えてもどうにもならない。まず工場を変えないといけない」ということで、結果「人事考課」をお願いしたのに「工場のモノづくり改革」という名称で、具体的な問題に取り組むことになりました。スパンは1年間……まず、着手したのは47日間もかかっていた製品のリードタイムの短縮。「なぜ、そんなにかかるんだ?」ということで現場の人間を集め、“全員で問題点を洗い出し、全員で成果を求める”という山田さんの手法にのっとり、各人の作業時間をお互いが調べ、話し合うという総括分析を積み重ねた結果、1年間で僅か3日(2.7日)に短縮されるという画期的な成果をあげました。
それで一端、コンサルティングは終了したのですが、「これは助かる!」と実感し、山田さんが会社を辞めて独立されてからもお付き合いを継続して、色々な問題点を次々に……例えば、生産計画の策定に要する多大な手間と時間の問題。それも的確な分析により効果が得られた。次に製品開発、同様の手法で「なぜうまくいかないのか?」と開発の人間を集めてプロジェクトを編成し、問題の解決を図ることができました。


何度も彼にお願いする大きな理由は、人一倍の熱心さ。
決して“時間売り”しない真摯で親身な姿勢です。


彼の良い点は、何をやるべきかを正面から真面目に捉えてくれて、みんなに考えさせながら解決策を探ってくれるところ。上から「ああやれこうやれ」と言うのではなく。
もう一点は、驚くほどの熱心さ。「今日の会議は朝から午後5時まで」と決まっていても、6時7時まで平気でやる。社員も参っちゃうくらいに。私も多少熱心な人だなあと思っていましたが、改めてその熱心さに気付かされた出来事があります。
それは、「モノづくり改革」を進めている頃の話。山田さんの知恵で、このプロジェクトは “労働者のスキルアップ”に関わるものなので、国の助成金制度を活用しようという話になり、詳細な資料を作成し申請を行ったわけですが、その席で「労働者のスキルアップなので、経営者側が指示したりしてはいけない。そこを厳しく見ます」と言われ「5時から7時までの部分は認められない」と一部却下を受けたことがあります。こちらが「事実やっていたんだから」と主張しても、機構の担当者は元コンサルタントだったらしく「コンサルタントは時間を売る商売なんだから、オーバーなんてありえない」だから「5時以降は会社の命令に違いない。カットする」と譲らない。という次第で、申請手続き上は辟易としましたが、逆に捉えれば、山田さんは時間売りしないで、みんなが分かるまで、物事が終わるまでちゃんとやる非常に熱心な方であるという証明。その点が、私どもが信頼して何度も何度もお願いする大きな理由です。


幹部クラスの社員から「山田塾」という言葉が出るほど、
“改革”の経験は血肉となって活きています。


話を元に戻すと、そもそもの依頼である「人事考課」に取り掛かったのは出会って2年後。
その成果を含め、「モノづくり改革」からそこに至るまでの過程が非常に刺激的で、全社的にも大改革になりました。その経験は今も社員の中に確実に活きており、幹部クラスの連中から時折「“山田塾”で習ったように……」という言葉がでるくらいです。これまでのプロジェクトを通じて“何も先生が教えてくれるんじゃない、自分が考えないと答えは出ない”ということを少しずつ体感していったんでしょうね。だから、月2回“宿題”が出たり、1日中付き合わされたりして辛い部分もあるのだろうが、誰も不平を言わないし、逆にモチベーションは上がっています。
とにかく当社にとっては「みんなで考える」という山田さんの手法がピッタリだった。時間はかかるがその分、しっかり身についていると思います。
私も彼とは本音の話ができるし、経営の問題点に関しても多くのヒントをいただいている。今後も、現在お願いしている新ビジネスのプロジェクトをはじめ、幅広い分野で長くお付き合いいただきたいと思っています。


カンパニープロフィール

CSPインタビュー03

“教育の押し売り”的なコンサルタントに代わり、
「やらせてください」と山田さんから申し出てきた。


私がこの会社に入ったのが2001年。当時はまだ業界的にも発展途上で、社内に「社員研修システム」などありませんでした。1年間会社を見て、私はそういうシステム、特に幹部クラスの研修の必要性を感じていたので、それを行うために知り合いの方から、当時山田さんが勤めていた会社を紹介してもらいました。それがそもそものきっかけです。
早速その会社に提案していただいたのですが、確かに内容は良かった。でも、次第に“教育の押し売り”のような感じになり、「ウチの会社に合うものを提案してほしい」と言っても、そこの社長は「自分の会社の教育方針はこうだ」と言って合わないものを出してくる。変えてくれと言っても受け付けない。それでは付き合えないと断り取引を中止、しばらく関係は途切れていました。
ところがある時、山田さんの方からその社長を説得したらしく「やらせてください」と申し出てこられた。「それでは、一緒にやりましょうか」ということで付き合いが始まりました。


こちらの要望に臨機応変に対応してくれる
「引き出し」の多さが、彼のコンサルティングの魅力です。


付き合ってみると、山田さんはその社長とはやり方が全然違う。彼はたくさんの引き出しを持っていて、「私はこう思うんだけれど…」「基本的にこのクラスの教育をしたい」とか言うと、いくつかの引き出しの中から提案を持ってくる。それじゃダメだと言うと、また別の引き出しから「こういうのもありますよ」と持ってくる。
プロジェクトが進行している最中でも「ここを変えてほしい」とか「ここが問題だ」と言うと、臨機応変に対応してくれる。だから、彼が会社を辞めて独立された後もずっとお付き合いを続けているわけです。
最初にお願いしたのは懸案だった幹部候補生の研修……次に、私が入った年から「新しい血を入れて会社を変えていこう」ということで大卒者を50人~70人程度採用してきたので、その教育もお願いし、今では入社2、3年の社員を対象にした「2年次ワークショップ」、3年目社員対象の「セルフマネジメント力強化ワークショップ」、リーダー候補者が対象の「リーダー育成ワークショップ」、さらに課長クラスの「戦略思考ワークショップ」という具合に幅広く取り組んでいただいています。


企業風土が変わり若い力が育ってきた。
それが、山田さんとのお付き合いを続ける最も大きな理由


彼の良い点は、ワンパターンでくるのではなく“一緒に考えてくれる”ところ。その手法も講義とか座談会ではなく、社員それぞれが与えられたテーマについて考え、発表し、みんなで話し合うというディスカッションが主体です。例えば、最初に「リーダーとは」とか「OJTとは」というような本を読ませる。その後、読んで“分かったこと、分からなかった点、自分の課題”といった3パターンくらいの感想文を書かせ、それを4、5人のチームでそれぞれ気付いたことを出しあいながら話し合うというスタイル。
自分で書いて自分で話す、人の話もそこで聞く。耳に入って口から出て、まとまったものをまた書き出して発表する。それを繰り返すことによってそれぞれの人が覚えていく。そして現場に戻って行動していく……お陰で、10年の間で企業風土は確実に良い方向に変わってきています。
事実、何年か前に「リーダー育成ワークショップ」に出ていたある社員が、研修から現場に戻った際、現場の方から「随分変わりました」と報告を受けた。その変わり具合を見て「ワークショップに出たい」「自分も学びたい」という社員が何人も出てきた。「若い力が育ってきたなあ」と強く実感できたし、山田さんとのお付き合いを続ける大きな理由にもなりました。


多少短気、でも粘り強く、誠心誠意やってくれる。
一度付き合えば二度三度と頼みたくなる人です。


それから現在まで長きに渡って、お互いに刺激を受け合いながらお付き合いを重ねてきたわけですが、今の彼との関係を簡単に言えば、私の大きなテーマに対して色々な知恵を出してくれて、解決策を示してくれる“良き片腕”。教育研修だけでなく、事業方針の中まで踏み込んでもらって、色々な相談事にのっていただいています。彼はよくウチの会社を知っているし、ウチも全員が山田先生の事を知っていますから。
まあ、性格的には短気でせっかちな面もあって、私も時々「先日送った資料、まだ読んでいないんですか!」などと叱られますが、教育手法は粘り強いし、人間をよく分かっている。誰に対しても言うべきことははっきり言うし、指導の仕方が多少厳しく見えるのも誠心誠意やってくれている証拠です。だから、一度付き合えば二度三度と頼みたくなる。そういうタイプの人なので、お忙しいのにあれもこれもお願いしてやっていただいているし、今後も育成の課題がたくさんあるので、相談しながらやっていきたいと思っています。


カンパニープロフィール

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